こんにちは。神戸市中央区、JR「三ノ宮駅」より徒歩30秒にある歯医者「神戸三宮アステオ歯科」です。
歯科医院を受診したときに根管治療を行うと知らされ、不安になった方もいらっしゃるでしょう。根管治療は、虫歯が進行して神経に達したときなどに行われます。歯の神経を抜く治療として知られていますが、具体的にどのような治療なのかを理解している人は少ないでしょう。
そして、気になるのは費用です。根管治療は自費診療、または保険診療で受けられます。それぞれ治療内容と費用が異なります。
この記事では、根管治療を受けるときの費用や治療内容の違いについて詳しく解説します。自費診療と保険診療の違いや、負担を抑える方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
根管治療とは

歯は、外側からエナメル質、象牙質、歯髄の三層構造になっています。この内、歯髄には神経や血管が通る細い管があり、これを根管といいます。
根管は歯の根の部分にあり、奥歯には2~3本、場合によっては4本以上あります。この根管に対する治療のことを、根管治療といいます。根管は非常に細く複雑な形状をしているため、根管治療には専門的な技術が求められます。
根管治療が必要になるのは、主に虫歯が進行して歯髄まで達した場合です。このほか、外傷によって歯が折れたり、ひびが入った場合にも根管治療が必要になることがあります。
根管治療では、根管の中の感染した歯髄や細菌、汚れを徹底的に取り除き、内部をきれいに消毒してから密閉します。これにより、痛みや腫れといった症状を改善し、歯の機能を保つことができます。根管治療は、歯を抜かずに残すための治療といえます。
根管治療の費用

根管治療の費用は、保険診療と自費診療で異なります。それぞれの費用の目安を見てみましょう。
保険診療
保険診療で根管治療を受けるときは、1~3割負担となり費用は2,000~5,000円(1歯)ほどが目安です。前歯と奥歯では根管の数や複雑さが異なるため、費用が変動することもあるでしょう。
奥歯のほうが根管の数が多く形状も複雑なため、治療の難易度が上がります。奥歯のほうが費用が数千円程度高くなる傾向があります。
自費診療
自費診療は、歯科医院によって費用が異なります。一般的には、1本あたり7万~15万円ほどが目安です。治療の難易度によっては40万円以上、場合によってはさらに高額になるケースもあります。
自費診療が高額になる理由として、治療費が全額自己負担になることが挙げられます。マイクロスコープや歯科用CTなどの先進的な機器を用いたり、高品質な材料を使用したりすることも費用の高さに影響しています。
根管治療の自費診療と保険診療の違い

根管治療には保険診療と自費診療の2つの選択肢があり、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。費用の差も大きいですが、その背後には治療の質や使用機材、医師の技術に関わる違いが存在します。
健康保険の適用
根管治療は、基本的に健康保険の適用対象となっています。虫歯の進行によって神経が侵された場合など、医療的に必要と判断される治療は公的保険でカバーされます。
保険が適用されると、患者さまの自己負担は1〜3割となるため、費用を抑えられます。保険診療での治療費は全国でほぼ統一されているため、地域によって大きな差はありません。
たとえば、前歯の治療であれば3,000円前後、奥歯でも1万円未満で治療できるケースが多く、経済的な負担を軽減できます。
ただし、治療方法や使用する器具に制限があるため、治療の質や精度には限界がある点も理解しておく必要があります。
使用できる機器・素材
保険診療では、使用できる機器や材料に一定の制約があります。たとえば、治療の精度を高めるために有用なマイクロスコープやCTスキャンは、保険では基本的に使用されません。
肉眼やルーペでの診断・処置が主となるため、細かい部分の見落としや処置の不完全さが生じるリスクが高まります。
また、根管内部の清掃や拡大に使う器具も、ステンレス製の基本的なファイルに限られます。柔軟で破折リスクの少ないニッケルチタンファイルなどは原則使用不可なのです。
封鎖に使用する薬剤や充填材も、保険適用範囲内のものに限定されます。そのため、長期的な耐久性や感染リスクの面で、自費診療と差が出る可能性があります。
使用する土台
保険診療で使用する土台は、メタルコアです。金属でできているので丈夫で安価ですが、歯に比べて硬いため、歯根が割れるリスクが高いとされています。また、金属アレルギーのリスクもあります。
土台の部分には最終的にクラウンを被せるため、外から見えるわけではありませんが、クランが外れた場合などは、メタルコアの金属の色が目立ちやすいです。
自費診療の根管治療では、土台にファイバーコアを使用できます。金属とは異なり、適度な柔軟性があるので歯根が破損するリスクが低いです。また、光の透過性があるので見た目も自然です。
治療における制限
保険診療での根管治療には、使用機器や材料の制限だけでなく、治療の進め方や時間配分にも制限があります。診療報酬制度では、治療1回あたりに請求できる点数が決められているため、保険診療では短時間で効率よく治療を進める必要があります。
そのため、一人ひとりにかけられる診療時間が限られるのです。複雑な症例や難しい処置に十分な時間を確保できない場合もあります。
また、治療の回数や頻度もある程度標準化されており、再治療の際にも保険の適用が制限されることがあります。歯の状態が悪化していたり、過去の治療で問題があった場合などは、保険診療だけでは適切な治療が難しいケースもあるため、慎重な判断が求められます。
根管治療の費用負担を抑えるには

ここでは、根管治療の費用負担を抑えるポイントを紹介します。
保険診療を選択する
保険診療の自己負担は、治療費の1〜3割です。根管治療は保険診療で受けられる治療なので、費用を重視するなら保険診療を選択すると良いでしょう。
ただし、上述したとおり、保険診療と自費診療にはさまざまな違いがあります。違いを理解したうえで選択する必要があります。
できるだけ早く治療を開始する
歯に痛みなどの異常を感じたら、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。虫歯が進行してから治療を始めると、治療が複雑になり費用も高額になります。虫歯が神経に達するほど進行しなければ、根管治療そのものを回避できます。
複数の歯科医院で見積もりを取る
自費診療の場合、歯科医院ごとに料金設定や治療内容が異なります。自費診療を希望する場合は、複数の医院で見積もりを取り、治療内容や費用を比較検討しましょう。
ただし、費用の安さだけで治療を受ける医院を決定するのは危険です。歯科医師の技術や歯科医院の設備なども考慮した上で判断しましょう。
医療費控除を活用する
年間の医療費が一定額を超えた場合、確定申告で医療費控除を受けることができます。根管治療の費用や通院のための交通費も控除の対象になります。適切な申告ができるように、領収書を保管しておきましょう。
まとめ

根管治療は、歯の根の部分に対する治療です。虫歯が進行して神経にまで達したときでも、根管治療を行うことで歯の機能を保てます。
根管治療は専門性が高く、精度の高い治療が求められる分野です。歯科医師の技術や先進的な機器の有無によって、治療の結果が大きく左右されます。
高度な治療を求める方は、歯科用CTやマイクロスコープといった機器が導入されているかどうか、歯科医師の実績が十分かどうかをよく調べましょう。信頼できる歯科医院を選ぶことが、治療の成功率を高めるためには欠かせません。
根管治療を検討されている方は、神戸市中央区、JR「三ノ宮駅」より徒歩30秒にある歯医者「神戸三宮アステオ歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、歯科治療から根管治療(歯根治療)、審美的なセラミック治療まで様々な治療を提供しています。診療案内ページはこちら、ネット診療予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。