こんにちは。神戸市中央区、JR「三ノ宮駅」より徒歩30秒にある歯医者「神戸三宮アステオ歯科」です。
歯の痛みや違和感に悩まされ、歯科医院で「根管治療(こんかんちりょう)が必要です」と言われたことがある方も多いのではないでしょうか。根管治療は、歯の神経まで炎症や感染が広がった際に行う大切な処置であり、歯を抜かずに守るための最後の手段ともいえます。
治療が進んでいくなかで「食事はどうしたらいいの?」「何を食べてはいけないの?」と悩む方もいらっしゃるでしょう。
実は、治療直後の食事内容は、治療の経過や仕上がりに大きく影響します。少しの注意でトラブルを防ぐことができるため、正しい知識を持っておくことがとても大切です。
今回は、根管治療中の食事に関する注意点や、根管治療後でも食べやすいものについて解説します。根管治療を検討されている方や根管治療中の方は、ぜひ参考にしてください。
根管治療とは

根管治療(こんかんちりょう)は、虫歯が進行して歯の神経(歯髄)にまで達した場合や、過去に治療した歯の根の部分に再び感染が起きたときに行われる治療です。
歯の内部にある根管と呼ばれる細い管の中から、感染した神経や細菌を丁寧に取り除き、きれいに洗浄・消毒したうえで薬剤を詰め、最終的に被せ物で補います。この治療の目的は、感染を取り除き、できる限り自分の歯を残すことです。
ただし、根管は非常に細く複雑な構造をしており、治療には高い技術と複数回の通院が必要です。治療途中は仮の詰め物がされている状態のため、非常にデリケートで不安定になっています。だからこそ、治療中の食事やセルフケアがとても大切になるのです。
根管治療のメリット
根管治療の最大のメリットは、自分の歯をできるだけ残せる点にあります。歯を抜かずに治療できることで、噛み合わせや咀嚼機能を維持しやすく、見た目の自然さも保たれます。
抜歯を避けることで、ブリッジやインプラントなどの大がかりな補綴治療を行う必要がなくなり、治療後の生活にも大きな影響が出にくくなります。
また、早期に適切な治療を受けることで、強い痛みからも解放され、日常生活の質が大きく向上するでしょう。自分の歯で食事ができることは、健康維持の面でも大きな意味を持っています。
根管治療のデメリット
一方で、根管治療にはいくつかの注意点やデメリットもあります。まず、根管の形状は非常に細かく複雑であるため、完全に細菌を取り除くのが難しい場合があります。その結果、治療後に再感染が起こることもあり、再治療や最終的に抜歯が必要になるケースもあるのです。
また、根管治療は1回で終わるものではなく、複数回の通院が必要となるケースがほとんどです。仕事などで忙しい方にとって、複数回の通院が必要になる点はデメリットといえるでしょう。
さらに、歯の神経を取り除くことで歯が脆くなり、将来的に割れたり欠けたりする可能性がある点も理解しておく必要があります。根管治療を受ける際は、これらのデメリットもよく理解しておきましょう。
根管治療中の食事で注意すること

根管治療中の歯は、内部の処置が終わるまで非常に繊細な状態です。食事のとり方次第で痛みが出たり、仮の詰め物が外れたりすることもあります。以下のポイントをしっかり押さえて、治療中でも安全に食事を楽しみましょう。
治療直後は麻酔が切れてから食事する
根管治療では、多くの場合、痛みを感じないように麻酔が使われます。治療が終わっても麻酔の効果はしばらく続き、数時間は口の中の感覚が鈍くなっています。この状態で食事をすると、唇や舌、頬の内側を誤って噛むリスクが高くなります。
自分では気づかないうちに強く噛んでしまい、あとから腫れや痛みが出ることもあります。そのため、食事は必ず麻酔が完全に切れてからが原則です。
飲み物をとる際も、熱すぎるものは避け、常温の水やお茶で様子を見るようにしましょう。麻酔が完全に切れるまでは、無理に何かを口にしないほうがよいかもしれません。
治療直後は熱いものを避ける
治療が終わった直後の歯や周囲の組織は、とても敏感な状態です。特に熱い食べ物や飲み物は、治療部位に刺激を与えやすく、しみたり、ズキズキと痛んだりする原因になります。
治療当日の食事は、なるべく常温や少し冷たい程度のものを選びましょう。冷やしうどん、冷ましたおかゆ、ヨーグルトなどは体にもやさしく、安全に食べられる選択肢です。
硬いものや刺激の強いものは控える
治療中の歯は、神経を取り除いた状態のため、非常に脆くなっています。そのような状態で硬い食べ物を噛むと、歯が欠けたり、ヒビが入ったりする可能性があります。そのため、せんべいやフランスパン、ナッツなどの硬い食べ物は避けましょう。
さらに、カレーやキムチなどスパイスが強く効いた料理、酸味のある食べ物(酢の物やレモンなど)も、治療部位に刺激を与えて痛みや違和感を招くことがあります。治療中は、なるべく刺激の少ない、柔らかくて優しい味付けのものを口にすることが大切です。
また、キャラメルやガムのような粘着性のある食品も注意が必要です。噛んでいるうちに仮詰めが外れたり、治療中の歯に無理な力がかかったりすることがあります。食材選びには慎重になり、治療が完了するまでは歯に負担をかけない食生活を続けましょう。
食後は丁寧に歯磨きをする
根管治療中は、口腔内を清潔な状態に保つことがとても重要です。治療部位に食べかすや細菌がたまると、再感染の原因になり、せっかくの治療が無駄になる可能性があります。そのため、食後の歯磨きは特に丁寧に行いましょう。
ただし、力を入れてゴシゴシと磨くと、治療中の歯や仮詰めに負担がかかる恐れがあります。やわらかめの歯ブラシを使い、優しい力で磨くようにしてください。デンタルフロスや歯間ブラシを使用して、歯と歯の間などの細かい部分に付着した汚れを落とすことも重要です。
外出中などで、歯磨きが難しい場面もあるでしょう。そのようなときは、うがいをするだけでも口の中の衛生状態を保つ助けになります。治療を成功させるためには、毎日のケアを丁寧に続けることが欠かせません。
根管治療後に食べやすいもの

根管治療が終わった直後の歯は、見た目には問題がなさそうに見えても、内部の組織が完全に安定していないことがあります。そのため、硬いものや噛みごたえのある食べ物は避け、やわらかく調理されたものを中心に食事を考えると安心です。
たとえば、おかゆや柔らかめに炊いたごはんは、無理なく食べられる選択肢の一つです。豆腐や茶碗蒸し、スクランブルエッグのように口の中で崩れるような食感のものも、歯にかかる負担が少なく、体にもやさしいといえます。
また、すりおろしたリンゴや熟したバナナなどの果物、具材を柔らかく煮込んだスープや煮物なども食べやすいでしょう。
どの場合も、熱すぎたり冷たすぎたりするものは刺激になるため、常温やぬるめのものが推奨されます。治療した側の歯で噛むのは避け、反対側でゆっくり食べることが大切です。
まとめ

根管治療は、歯を抜かずに残すための大切な処置です。しかし、治療期間中や治療直後の歯は非常に繊細であり、ちょっとした不注意が治療の妨げになってしまう可能性もあります。そのため、日常の食事には十分な注意が必要です。麻酔が切れてから食事をする、熱いものや硬いものを避ける、刺激の強い食品を控える、そして丁寧な口腔ケアを心がけることが大切です。
また、治療中でもストレスなく食事ができるよう、柔らかくて栄養のある食品を選ぶこともポイントです。今回ご紹介した内容を参考に、根管治療期間を無理なく快適に過ごしましょう。正しい食事管理は、治療の成功と歯の健康を守るための第一歩です。
根管治療を検討されている方は、神戸市中央区、JR「三ノ宮駅」より徒歩30秒にある歯医者「神戸三宮アステオ歯科」にお気軽にご相談ください。
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