こんにちは。神戸市中央区、JR「三ノ宮駅」より徒歩30秒にある歯医者「神戸三宮アステオ歯科」です。
歯を失うと食事の際に食べ物をしっかりと噛めない、うまく話せないなど、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。そんなとき、失われた歯の機能を補い、快適な生活を取り戻すための選択肢の一つが入れ歯です。
しかし、入れ歯には様々な種類があり、どれを選べば良いのか迷う方も多いでしょう。
この記事では、入れ歯の基本的な説明から、保険適用の入れ歯や自由診療の入れ歯の具体的な種類、そしてそれぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。さらに、ご自身に合った入れ歯を選ぶときのポイントについてもご紹介します。
あなたにぴったりの入れ歯を見つけて、再び笑顔で充実した日々を送れるよう参考にしてください。
入れ歯とは

まずは入れ歯について、基本的な役割や種類を理解しておきましょう。入れ歯とは、虫歯や歯周病、外傷などで失った歯の機能を補うための人工の歯です。
入れ歯には、歯が一部だけ失われた場合に使う部分入れ歯と、すべての歯を失った場合に使う総入れ歯の2種類があります。見た目を自然に整えたり、噛む力を回復させたりするだけでなく、残っている歯や顎の骨の健康を守る役割もあります。
歯を補う治療法は、入れ歯以外にブリッジやインプラントもあります。ブリッジは欠損した歯の両隣の歯を削って支えにして人工歯を装着する方法です。インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を取り付けて歯の機能を回復させます。
これに対して入れ歯は、健康なほかの歯を大きく削る必要がなく、外科手術も必要ないため、身体への負担やコストを抑えながら歯を補うことが可能です。
入れ歯の種類

入れ歯には保険が適用されるものと、自費診療で作るものがあります。それぞれに特徴があり、患者さまの口腔内の状態やニーズ、そして予算によって選択肢は異なります。ここでは、保険診療と自費診療のそれぞれの入れ歯について詳しく解説します。
保険が適用される入れ歯
保険が適用される入れ歯は、国民健康保険や社会保険などの公的医療保険制度に基づいて作られる入れ歯です。費用を抑えることができるため、多くの患者さまに選ばれています。
総入れ歯の場合、上あごに装着するものは口蓋(こうがい)全体を覆うような形に、下あごに装着するものは馬蹄形に作られ、吸着力で維持されます。
部分入れ歯の場合、残っているご自身の歯にクラスプと呼ばれる金属のバネをかけて固定します。欠損の場所によってはクラスプが見えやすく、見た目に影響することがあります。
保険の入れ歯には主にレジン(プラスチック樹脂)が用いられ、床(しょう)と呼ばれる歯茎に接する部分もすべてレジンで作製されます。
早く作製でき費用も安価ですが、レジンは強度を確保するために厚みが必要なため、装着時に違和感が出やすく、発音や食事のしやすさに影響することがあります。また、耐久性や見た目の自然さには限界があるため、長期間快適に使い続けるためには調整が必要です。
自費の入れ歯
一方、自費で作る入れ歯は素材や設計の自由度が高く、患者さま一人ひとりの口腔内に合わせて精密に作ることができます。ここでは、代表的な自費の入れ歯をご紹介します。
金属床義歯
床の部分にチタンやコバルトクロムなどの金属を使用しており、薄くて丈夫な入れ歯です。薄いため装着感が良く、発音や咀嚼のしやすさにも優れており、熱伝導性も高いため、食べ物の温度を感じやすく、食事をより自然に楽しめます。
ただし、ごくまれに、使用する金属によって金属アレルギーを引き起こす可能性がある点には注意が必要です。このリスクは事前にアレルギーテストを行うことで低減できます。
ノンクラスプデンチャー
金属のバネを使用せず、代わりに弾力性のある特殊な樹脂で義歯の床とバネの部分が作られた入れ歯です。口を開けても入れ歯であることがほとんどわからず、見た目が非常に自然です。
ただし、特殊な樹脂を使用しているため、破損した場合の修理が難しい場合があります。
シリコン義歯
歯茎に触れる内面部分にやわらかい医療用シリコンを使用した義歯です。痛みや外れやすさに悩む方に選択されています。フィット感が高く、噛む力も改善されるケースが多いです。
ただし、シリコンは汚れが付きやすく、経年劣化しやすいため、定期的なメンテナンスと交換が必要です。
マグネット義歯
残っている歯の根っこやインプラント体に磁性金属を取り付け、入れ歯側に埋め込まれた小型の磁石と磁力で吸着させるタイプの入れ歯です。磁力によって入れ歯がしっかりと固定されるため、咀嚼時や会話中のずれや浮き上がりが少なく、安定感があります。
しかし、磁性金属を取り付けるための歯の根っこが残っていなければなりません。もしくはインプラントを埋入する必要があります。
インプラントオーバーデンチャー
顎の骨に埋め込んだ少数のインプラントを土台としてその上に固定する入れ歯です。総入れ歯の方に特に有効な選択肢といえるでしょう。
インプラントによって入れ歯が強固に固定されるため、通常の総入れ歯と比較して格段に安定します。食事の際に外れる心配がほとんどなく、硬いものも噛みやすくなります。
しかし、インプラントを埋入するための外科手術が必要なことに加え、高額な費用がかかります。
保険診療の入れ歯と自費の入れ歯の違いは?

ここでは保険と自費の入れ歯を比べて、その違いを明確にしましょう。
費用の違い
最大の違いは費用です。保険の入れ歯は、治療費の一部を自己負担すれば済みます。
一方、自費の入れ歯は全額自己負担しなければなりません。すべての工程や素材に自由度があるため、その分費用も高額になり、素材や設計によっては数十万円かかることもあります。
装着感と快適さの違い
保険の入れ歯は基本的な形状・素材で作られるため、どうしても分厚くなりやすく、異物感が強くなりがちです。
これに対して自費の入れ歯は薄くて丈夫な素材を用いて作られます。そのため、装着感や快適さが大きく向上します。
審美性の違い
保険の部分入れ歯に使われる金属のクラスプは、口を開けたときに目立つことがあります。
一方、自費の入れ歯のなかでもノンクラスプデンチャーなどは、金属を使わない構造で見た目も自然であり、入れ歯だと気づかれにくい仕上がりになります。
耐久性の違い
入れ歯に使用する素材の違いにより、自費の入れ歯のほうが耐久性に優れており、長持ちしやすい傾向があります。また、細部までオーダーメイドで作られるため、適合性も高く、日々の使用での不快感も少なくなります。
メンテナンスの必要性と修理のしやすさの違い
口腔内の状態は常に変化するため、入れ歯もそれに応じて調整が必要になります。そのため、保険の入れ歯も自費の入れ歯も、定期的なメンテナンスが必要です。
保険の入れ歯が破損した場合、短期間で修理できることが多いですが、素材の特性上、経年劣化による変形や摩耗が進みやすいという側面もあります。
一方、自費の入れ歯は素材の特性上、耐久性が高いため破損のリスクは低減されます。
しかし、特殊な素材を使用するため、破損した場合の修理が複雑になることや、費用がかかることがあります。
入れ歯を選ぶときのポイント

入れ歯を選ぶ際には、見た目や費用だけでなく、ライフスタイルや将来のことも含めて検討することが大切です。
目的と優先順位を明確にする
まず、ご自身が何を一番大事にしたいかをはっきりさせることが重要です。見た目を重視したいのか、食事のしやすさなのか、費用をできるだけ抑えたいのか、その目的によって選ぶべき入れ歯の種類も変わってきます。
歯科医師と十分に相談する
残っている歯の状態や歯茎の健康状態、顎の骨の量によって、適した入れ歯は異なります。精密な診査を受けることで、最適な治療方針が見えてきます。歯科医師にご自身に合った入れ歯の選択肢を複数提示してもらい、それぞれの特徴を比較検討しましょう。
また、不安なことや疑問に思うことは質問し、納得したうえで治療を進めてください。
長期的な視点を持つ
目先の費用や短期的な利便性だけでなく、将来的なトラブルやメンテナンスのしやすさも考慮しましょう。たとえば、金属床義歯は費用が高めでも、長く快適に使えることが多いため、結果的に費用対効果が高い場合もあります。
まとめ

入れ歯にはさまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴があります。保険診療の入れ歯は費用を抑えられますが、装着感や見た目に制限があることもあります。
一方、自費の入れ歯は費用は高額ですが、高品質・高機能な素材や設計によって、自然な見た目や高い快適性を得られます。
大切なのは、歯科医師に相談のうえ、ご自身の希望や生活スタイル、口腔内の状態に合った入れ歯を選ぶことです。自分に合った入れ歯を見つけて、毎日の食事や会話をより快適に楽しみましょう。
入れ歯を検討されている方は、神戸市中央区、JR「三ノ宮駅」より徒歩30秒にある歯医者「神戸三宮アステオ歯科」にお気軽にご相談ください。
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